研究概要

金属/カーボンナノチューブ複合めっきの創製と機能性材料への応用
めっき法を用いた表面処理加工




 めっきは表面加工技術の一種で、これを上手に活用することで材料表面に金属薄膜を形成させることができます。この技術は現在の電子デバイスには不可欠の技術です。当研究室では信州大学の強みの1つであるカーボンナノチューブ(CNT)との複合めっきにより作製した共析膜を機能性材料へ応用しています。CNTはその優れた電気伝導特性・熱伝導特性・機械的特性(引張強度/ヤング率は最大で鉄鋼の100倍/4倍)から、様々なデバイスへの応用が期待されています。金属基板上にCNTを固定化することで、その優れた物性をめっき膜に反映させることができ、これらを熱伝導材料電界放出ディスプレイ用素子などへの応用を行っています。また無電解めっき技術を駆使することでCNT上に金属ナノ粒子を担持することも可能で、これらの燃料電池用触媒などの検討も進めています。また、複合めっきによるCNTの共析過程やCNT上への電析現象についても研究しています。
 最近は,これら複合めっきや表面処理技術をマルチマテリアル化のための異種材料接合界面に展開する研究も行っています.

・マルチマテリアル化を指向した異種材料(樹脂ー金属)接合界面の創製
・金属/CNT複合めっき膜の創製
 熱伝導・電気伝導性材料、電界放出ディスプレイ素子、高摺動性金属膜など
・めっき法を用いた三次元構造を有する金属基板の開発
 触媒担持体、蓄電池用集電体など 


蓄電池材料の創製と反応解析



 当研究室の強みであるめっき法を用いて高性能蓄電池のための要素材料を開発しています。低炭素社会の実現において蓄電池が担う役割が極めて重要となってきています。リチウムイオン電池(LIB)の重要性は高まる一方であり、その高エネルギー密度化への要求が一層強くなってきています。負極活物質においては,リチウム(Li)を可逆的に吸蔵-放出することにより革新的な高容量が期待できるケイ素(Si)に大きな関心が寄せられていますが、Liとの合金化の際にその体積が元の体積の3.8倍にまで膨張し、これにより電極合剤層が集電体基板から剥離するためそのサイクル寿命に乏しいものとなっています。当研究室ではカーボンナノチューブ複合めっき膜を高容量系負極活物質の集電体として用いることで、電極合剤層-集電体基板間の密着性・電極全体の電子伝導性の改善を行い電極性能の向上を目指しています。また、資源問題からその実用化が求められているナトリウムイオン電池(NIB)など次世代蓄電池の負極材料の開発も行っています。

・次世代蓄電池負極材料の開発(リチウム,ナトリウム,カリウム,マグネシウムイオン電池)
 金属・合金系負極材料の創製(炭素系材料も実施)
・めっき法による次世代蓄電池用複合集電体の創製(カーボンナノチューブ複合めっき膜など)
・カーボンナノチューブ上における電析挙動の解明とその応用


主な参加学会・所属学会

表面技術協会・電気化学会・炭素材料学会・日本化学会・日本希土類学会
アメリカ電気化学会(ECS)・国際電気化学会(ISE) ・日本分析化学会


評価装置(共同利用を含む)

準備中。